演劇ユニット トレランス 新作公演

「アセンション・ミロク」
あらすじ

昭和26年、敗戦国日本がまだ占領国家であった年。文化財保護委員会の国宝選定が行われた。GHQは奈良の大仏を国宝一号に推したが、天啓を受けた仏師、秋元又市は、たった124センチの光背(こうはい)後光(ごこう)もない素朴な弥勒菩薩半跏思(みろくぼさつはんかし)惟像(いぞう)を、どうしても国宝第一号にしなければならないと熱弁した。「かつて聖徳太子がこの弥勒を祈願して隋の圧力を退けたように、国が滅びた今こそ祈願すれば日本は必ず復興する」と。委員会は又市の意向を受け入れ、弥勒菩薩を国宝第一号に認定した。翌年、日本は晴れて独立国家となる。しかしまもな又市は謎の何者かに暗殺され

 日本は又市の予言通り、20年後、世界第2位の経済大国となった。

 時は経て平成22年、大手旅行会社に勤める吉川幸也は、天下りしてきた上司に突然リストラを言い渡される。失意の幸也に、不意にある『存在』からの声が聞こえる。

 「落胆するな。起こることはすべてあの世でお前が決めたことだ」

それは、60年前まさに又市に降りた『存在』からの天啓だったーーー。

 おびえる幸也。そこに見知らぬ女からの電話で、秘密結社「アセンション・ミロク」の存在を知らされる。一年前に急死した幸也の直属の部下、鮫島も入っていたというのだ。

 秘密結社とは?鮫島の死の秘密とは?そして『ある存在』とは…?!

謎の先に幸也が辿り着く真実は、誰もが知りえないこの世のからくりだった!

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